PAINADを活用した苦痛の評価
こんにちは。
あおいろ訪問看護ステーション代表・管理者の大橋です。
訪問看護では、「今、この方は苦しくないだろうか」ということを常に考えながらケアを行っています。
しかし、認知症が進行している方や、病状の悪化によって深く眠られている方、鎮静(セデーション)を行っている方は、ご自身の痛みや苦しさを言葉で伝えることが難しい場合があります。
そのようなときに役立つのが、PAINAD(Pain Assessment in Advanced Dementia)という評価指標です。

PAINADは、重度の認知症などで痛みを言葉で表現することが難しい方の痛みを、表情や呼吸、身体の動き、声の様子などから客観的に評価するためのツールです。
「顔をしかめていないか」
「落ち着かない様子はないか」
「呼吸に苦しさはないか」
こうした小さな変化を丁寧に観察することで、ご本人が感じている苦痛をできるだけ正確に把握し、必要なケアにつなげることができます。
また、私たちはRASS(Richmond Agitation-Sedation Scale)と呼ばれる鎮静・興奮状態を評価する指標も併せて活用しています。
PAINADとRASSを組み合わせることで、ご本人の状態をより総合的に判断し、痛み止めや症状を和らげる薬を追加するタイミングについても適切に検討することができます。
訪問看護で大切なのは、「言葉にできないサイン」を見逃さないことです。
ご本人が少しでも穏やかに、安心して過ごせるように。そして、ご家族にも「苦しまずに過ごせていましたよ」と安心していただけるように。
医療的な知識と細やかな観察を大切にしながら、一人ひとりに寄り添った看護を提供しています。

