何を今さら?から始まった、ターミナルケアのはじめかた
こんにちは。
あおいろ訪問看護ステーション代表・管理者の大橋です。
今回は、「ターミナルケアのはじめかたマニュアル」を作りました。

……なんて言うと、
「何を今さら?」
と思われるかもしれません(笑)。
でも、あえて今、言葉にして整理することに意味があると思っています。
内容は、ものすごく特別なことではありません。
① まず、病状を確認する
② 利用者さんや、利用者さんの大切な人、関係者と共有する
③ 症状を確認し、対応を整理して、必要な症状緩和を行う
そして、①~③を踏まえて看護計画を更新する。
その内容を説明し、ご本人や大切な人の「納得」を得る。
私は「同意」という言葉よりも、「納得」という言葉のほうが、今の自分にはしっくりきています。
そこから先は、ご本人や大切な人が必要な意思決定をして、必要な行動をしていく。
私たち看護師は、その過程を支え、そして見届ける。
文字にしてみると、本当に「普通」です☺️
でも、私にとって「普通」は褒め言葉。
この“普通にできる”ということが、とても大切なんです。
実際、最近はリーダースタッフから、
「カンファレンス開きます」
「先生に確認します」
「症状についてもう一度整理します」
という報告が、よく上がるようになりました。
先週だけでも3名。
これって、私はすごいことだと思っています。
利用者さんの変化に気づいて、必要な人に声をかけて、みんなで考えて、次の一歩を自分たちで動かしている。
リーダーたちが率先して、これをやってくれている。
ここは、思いっきり褒めてあげたい!と思っています☺️
「その人らしく過ごせたか」がアウトカム
ターミナルケアで大切にしたいのは、
「自宅で看取れたか」
「予定どおりの経過だったか」
だけではありません。
一番大切なのは、
「その人らしく過ごせたか」
なのだと思います。
……とはいえ、看護師ですから、
「できれば自宅で看取ってあげたい」
という気持ちを持ってしまうこともあります。
私自身も、そう思います。
でも、そこは少し冷静にならなければいけない。
私たち看護師の希望と、ご本人や大切な人の希望は、切り離して考える必要があります。
「自宅で過ごしたい」のか、
「病院で安心して過ごしたい」のか、
「できるだけ苦痛を減らしたい」のか、
「最後までいつもの生活を続けたい」のか。
答えは、その人によって違います。
だから私たちは、「こうしてほしい」ではなく、「あなたは、どう過ごしたいですか?」を大切にしたい。
そして、その選択を支えていく。
それでも、看護師の気持ちも少しだけもちろん、看護師にも気持ちはあります。
「この人には、最後までここで過ごしてほしい」
「できることなら、自宅で穏やかに過ごしてほしい」
そんな思いを抱きながら、利用者さんと向き合っています。
でも、それは私たちの「希望」。
ご本人や大切な人の「希望」とは、別のものです。
だからこそ、私たちは自分たちの気持ちもちゃんと持ちながら、それを押しつけるのではなく、ご本人と大切な人の選択を尊重する。
私は、それも看護なのだと思っています。
それくらい、みんな真剣に利用者さんと向き合っています。
だからこそ、リーダーたちが
「カンファレンス開きます」
「先生に確認します」
と、自分たちから動いている姿を見ると、
「ちゃんとチームになってきたな」
と、うれしくなります。
「ターミナルケアのはじめかたマニュアル」は、特別なことをするためのマニュアルではありません。
当たり前のことを、丁寧に、チームで行うためのもの。
そして、その先にあるのは、
その人らしい時間を、どう支えるか。
これからも、あおいろ訪問看護ステーションらしいターミナルケアを、みんなで考えていきたいと思います。
ちなみに私は、「家族」という言葉よりも、最近は意識して「大切な人」という言葉を使うようにしています。
血縁がある人だけが、その人にとって大切な人とは限らない。
パートナーかもしれない。
友人かもしれない。
長年お世話になった人かもしれない。
「大切な人」と表現するほうが、今の私にはずっと自然で、違和感がありません。
これからも、私たちが大切にしたい言葉を、一つひとつ選びながら。
そして、利用者さんとその大切な人にとっての「その人らしい時間」を、一緒につくっていきたいと思います。

